火災保険を掛けていた建物焼失について、保険金支払いが決まった時の仕訳です。
今回の説例:帳簿価格と減価償却累計額の差額100万円、保険金支払額70万円。
それでは仕訳です。
まず、建物焼失により保険金70万円の支払いが決まりました。保険金はまだ支払われていない段階なので、未収入金という資産の勘定を用います。
未収入金が70万円増えたので、仕訳の借方(左側)は未収入金700,000となります。
次に、帳簿価格と減価償却累計額の差額は100万円ですが、保険金の支払額は70万円なので30万円の損失となります。この損失は火災損失という費用の勘定を用いて処理します。
30万円の損失が発生したので、仕訳の借方(左側)は火災損失300,000となります。
最後に、帳簿価格と減価償却累計額の差額は、建物焼失時に未決算という資産の勘定で処理をしています。
今回保険金の支払いが決まったので、この未決算をゼロにする必要があります。
資産である未決算を減らすので、仕訳の貸方(右側)は未決算1,000,000となります。
仕訳の借方(左側)は未収入金と火災損失2つの勘定科目があるので、諸口としてひとまとめにしておきます。
これで、仕訳の貸借(左右)は未収入金700,000+火災損失300,000=未決算1,000,000で同じになり、帳簿価格と減価償却累計額の差額より少ない額の保険金支払いが決まった時の仕訳ができました。